漢方について
身近にある大切な薬草
ラベンダー、ローズマリー、ミント、タイム、セージ、カモミールなど、地中海沿岸のハーブは、今ではぐっと身近になりました。日本でも、ワサビ、ショウガ、シソ、サンショウなどの伝統的ハーブがあります。またドクダミ、ゲンノショウコ、センブリ、キハダなどの民間薬草が長年使われてきました。
これらの中には漢方薬で使われるものも多く含まれています。
ハーブ・民間薬草と漢方薬との違い
1)漢方薬に使用される生薬は、次の点で体系化されており、複数の生薬で構成される漢方薬の効き目を最大限に引き出すために、配合に一定の法則が有ります。
- ①薬味:酸・苦・甘・辛・塩辛い
- ②薬性:寒・涼・平・温・熱
- ③帰経:薬効が反映されやすい部位
- ④相性:他薬との相互作用
一方、民間薬草は長い年月にわたって用いられてきましたが、以上の点で、まだ十分体系化されているとはいえません。
2)漢方薬に使われる生薬は、この材料を単に乾燥させるだけでなく、「修治」という、いろいろな加工を施します。ちょうどお茶を作るときに、葉っぱを乾燥させるだけでなく、蒸したり炒ったり揉んだりという複雑な加工を施すのと似ています。これによって期待する効果を数倍に増強させます。
3)相侮、相殺、相畏、相須などの配合ルールがあり、ルールに従った組み合わせにより、効果を増強したり、毒性を消したりします。 漢方薬は「究極のハーブのブレンド」ということができます。
漢方薬と化学合成薬
合成薬の多くは、生薬の中の単一成分やそれと似た合成化合物を高濃度に強化したものです。抗生物質や抗がん剤では、より狭くより強く、標的に特異的に作用するように作られます。
本来、体に備わったホルモンの働きが悪ければ、インシュリンや副腎皮質ホルモン剤のように、合成のホルモン剤が投与されます。
漢方薬は、根本的に考えが違っているように思います。「軽清展気 軽可去実」の言葉通り、重いものはあまり使わず、軽いもので体の微妙な働きを調整して、体の免疫の働きを回復させ、人の体力を鼓舞して病邪を払うことをモットーとしています。ちょうど太極拳で、相手の力を利用して、小さな力で大きな力を負かすのと似ています。
■当店は、基本的に、日本で認可されている漢方処方の全てに対応が可能です。
■民間薬草については、物によって日にちをいただかなければならない場合があります。